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【リレー小説】そろばん教室 久保塾で過ごした日々 [転載禁止]©2ch.net

1 :1:2015/04/07(火) 18:45:51.02
みんなでリレー小説書こうぜwww
とりあえず、タイトルだけつくってみたw

そろばん教室 久保塾で過ごした日々

です。
あとはみんなで適当につなげてください。

特にジャンルなどは決めていないので、お好きなように。
過去に出た設定は無視しないでね。(展開で、過去の設定をつぶすのはあり)


【ルール】
・名前欄に通し番号を振る
・通し番号がかぶったら、先にアップした人の内容を優先して、粛々と進める
・1度書き込んだら、その後6時間は書き込み禁止
・できるだけ、同じ人が連続で書き込むことのないように
・小説以外の書き込みは控えてください
・sage進行です。

※もしかしたら実在の団体や人物と同名になるかもしれませんが、実在のものに迷惑がかからないようにしてください。
※そんなわけで、この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。

162 :152:2015/06/11(木) 14:34:50.82
そうだ。
俺の使命とはこれだったんだ。
流れ流れて、この島に辿り着いたのも、彼らと出会うためだったんだ。
「じゃあ、みんな、まずは班に分かれよう」
ジョニーの掛け声とともに、子供たちが一斉にグループに分かれ始めた。
そしてジョニーの補佐として、子供たちをまとめるリーダーに彦摩呂がなった。
「これから忙しくなりますね」
にっこりと笑った彦摩呂の顔は、沈みゆく太陽を写す海面と同じくらい、キラキラと輝いていた。

163 :153:2015/06/11(木) 20:45:10.01
ジョニーの無人島生活は充実していた。
朝日と共に目覚め、そろばんを弾き、その教えを子どもたち
に説く毎日。
憐れ彼らは悪の魔女により故郷よりかどわかされ、この島へ隔離されていたのだ。
その魔女は今もどこかに息を潜めているらしい。

164 :154:2015/06/11(木) 20:49:40.34
驚くべきことに、彦摩呂は江戸時代に生まれた子どもであった。
邪悪な魔女は時をも超えることができるのだ。
しかし、その魔女の悪事を阻んだのは、なんと、あの久保の祖先だという。
今でこそ目に見えぬものを信じぬ世の中になってしまったが、
その当時はまだ大事な日本の心が生きていた。
その頃のそろばん忍術は、魔女へも影響を与えることができたのだった。
だがこの現代、力を失ったジョニーたちのもとに魔女が現れてはとても太刀打ちできない。
なんとかしなければ。
ジョニーは危機感を覚える。

165 :155:2015/06/11(木) 21:17:12.40
すべてが起こるべくして起こったというなら、久保塾でのゴタゴタも、すべて運命だったと言うのだろうか。
では、華や裕司もこうなることを予測していたと?
ジョニーは薄い笑いを浮かべた。
「知らぬは本人ばかりなりってか?」
まあ、いい。
その運命のままに、自分は彦摩呂たちに出会ったと言うなら、その魔女と対峙するまで。
「そろばんがあれば、なんだってできる」
彦摩呂たちを守るんだ。
俺の持つ、力のすべてを使って。
ジョニーの顔に、今まではなかった決意の色が浮かんでいた。

そして、魔女に太刀打ちするべく、日々鍛錬に励むジョニーの姿が見られるようになった。

166 :156:2015/06/12(金) 22:14:36.25
「でも、魔女に太刀打ちできるようにするには、どう鍛えたらいいんだろう」
ふと、そんな疑問が頭をよぎるが、とにかく今はできることをするしかない。
ジョニーはただひたすら自分を鍛えた。

167 :157:2015/06/13(土) 19:56:35.49
「こんな時に魔法学校があれば……」
そんな夢みたいなことまで考える。
子どもたちの世話もしながらの自分の修行に、少し行き詰まりを感じ始めたジョニーだった。

168 :158:2015/06/14(日) 14:36:41.39
「どうしたらいいのか……」
「ジョニーさん」
彦摩呂の笑顔が眩しい。
「彦摩呂」
「最近何か悩んでますか?」
「ん?いや……ちょっと自分に行き詰まりを感じてるっていうか、ね」
「ジョニーさんが?」
「お前たちに、あんな魔法を教えた魔女に対するには、どんな修行をしたらいいのかなあとかさ。いろいろ考えちゃうわけ」
「魔女には、勝てませんよ」
「え?」
「どうやったって、あの魔女には勝てませんよ」
眩しい笑顔を引っ込めて、彦摩呂は怖いくらいに真剣な顔でそう言い切った。

169 :159:2015/06/15(月) 08:16:40.68
無人島生活にもすっかり慣れた。
しかし、猿と思っていたのが実は人間の、しかも江戸時代の子どもたち
だったというのだから驚きだ。
そして今はもう無人島とは呼べないこの島で、ジョニーは日々悪の
魔女を倒すための修行をつづけている。
ただ、やみくもにそろばん忍術の腕を磨くだけでよいものか。
ジョニーは不安に駆られるのだった。

170 :160:2015/06/15(月) 08:19:15.55
やはり、魔女に対抗するにはそろばん魔術しかない。
その秘術を知っているのは、かつて祖先が悪の魔女を封じ込めたという
久保だけだ。
一度本島に戻り、久保に会ってその秘術を教えてもらわねばなるまい。
だが気がかりなのは子どもたち。
魔女の魔法によって、子どもたちはこの島から出ることができないのだ。

171 :161:2015/06/15(月) 08:22:15.19
そんなジョニーの前に、ある日一隻の船が現れた。
船と言っても、本の小舟である。
これでは到底海は渡れないというような粗末な船で、この男は
大海を渡ってきたのだろうか。
船縁から颯爽と降り立つその白いローブの男を見て、ジョニーはそう
思った。
「あなたは、一体誰ですか?」
ジョニーの問いに、男は徐に顔を上げて答えた。

172 :162:2015/06/15(月) 09:20:52.49
「ともに参りましょう」
「え?」
「マスターがお待ちです」

いよいよファンタジーめいてきたのか⁉︎
ジョニーは乾いた唇をペロリと舐めた。

173 :163:2015/06/15(月) 17:24:03.26
「でも、子供たちを置いていけない」
「大丈夫です。さあ、早く時間がありません」
促す白いローブの男に、しかしジョニーは首を横に振って応えた。
「何故です?」
「あんたが何者かも分からないのに、ほろほろ付いて行けるほど、俺は神経太くないんでね」
そう言うと、ローブの男がにたりと笑ったような気がした

174 :164:2015/06/16(火) 09:26:26.58
ぞくりと背筋に悪寒が走った。
この人、やばい……。
本能でそう感じたジョニーは踵を返した。
(なんだって、こんなことになるんだよ〜)
子どもたちに、ただそろばんを教える日々はもう戻ってこない。
ジョニーはそう感じていた。

175 :165:2015/06/16(火) 16:00:07.41
「彦摩呂!」
「ジョニーさん、どうしたんです?」
ジョニーのただならぬ様子に、彦摩呂はいつもの笑顔を引っ込めた。
「なんか、やばいんだ。お前、子どもたち連れて逃げろ」
「ジョニーさん?」
また、ぞくっと悪寒。
振り返ると、白いローブの男がすぐ目の前の宙に浮かんでいた。

176 :166:2015/06/16(火) 23:56:23.26
「おい、おい、勘弁してくれよ……」
ジョニーの口から、思わず弱音が漏れた。
「あの男は?」
「分からん。彦摩呂も知らないのか?」
「ええ」
では魔女の仲間ではないのか?
白いローブの男が、かぶっているフードに手をかけたのはその時だった。

177 :167:2015/06/17(水) 17:00:53.16
身構えるジョニーたち。
男はゆっくりとフードを脱いでいく。
そして、あらわになった顔は……。

178 :168:2015/06/17(水) 18:39:17.25
「?!」
ジョニーは驚愕した。
簡単に言うとびっくりした。
ざっくり言うとビビった、とも言える。
その顔は・・・なんと・・・

179 :169:2015/06/17(水) 23:17:47.84
「うわあ!」
男の顔を見たジョニーは、仰け反ったまま転び尻餅をついてしまった。
「ジョニーさん、大丈夫ですか?」
ジョニーに差し出された彦摩呂の手には応えず、ジョニーは男の顔を凝視していた。
その男の顔とは……。

180 :170:2015/06/18(木) 09:18:21.36
ジョニーは、全身から脂汗が噴き出るのを感じていた。
ガタガタと奥歯が揺れてかみ合わない。
もうどれくらい瞬きを忘れ、目を見開いているのだろう。
「あ・・・。」
掠れた声を絞り出すのが精いっぱいだった。
心臓が激しく脈打ち、ビートを刻む。その音が、彦摩呂にまで聞こえるのではないかと思った。

まさか・・・。
「お・・・お前は・・・」

181 :171:2015/06/18(木) 10:27:00.95
喉元まで出かけた名前を飲み込んだ。
だって、信じられないんだもん。
この男が、ここにいること。
そして宙に浮かんでいること。
そこにいたのは、まさかの裕司だった。

182 :172:2015/06/18(木) 16:40:42.18
「なんで逃げるんだよ〜、ジョニー」
ニッと笑った裕司。
彼は友好的だった。
けれどジョニーは……。
裕司に懐疑的なまなざしを向けるのだった。

183 :183:2015/06/19(金) 12:22:33.96
「裕司……お前は味方なのか、敵なのか……?」
ていうか、お前なんで空飛んでんだよ。
突っ込みたい事はいっぱいあった。

184 :174:2015/06/19(金) 20:21:30.73
「これぞ、そろばん忍法の真髄」
そう言って、裕司はニヤリと笑った。

185 :175:2015/06/20(土) 08:49:09.43
真髄?
そんな話聞いたことないぞ!

動揺するジョニーと、余裕綽々といった様子の裕司。
二人の違いに、ただオロオロとするだけの彦摩呂だった。

186 :176:2015/06/22(月) 08:13:50.51
ジョニーは腹をくくり、目の前に浮かんでいる裕司へ向かって
そろばんを放り投げた。
そろばん忍術、そろばん手裏剣だ。
そろばんは見事裕司の額にあたり、たちまち裕司の躰から煙が
噴きだし、その姿を隠してしまった。

187 :177:2015/06/22(月) 08:20:24.60
そして、煙が晴れたとき、
そこに浮かんでいたのは裕司ではなかった。
不敵な笑みを浮かべているそのひとは、なんと彦摩呂であった。
低く響く笑い声は、ジョニーの背後からも聞こえてくる。
「彦摩呂が二人!? 一体どういうことなんだ」
その場にいたこどもたちが騒然とした。
だがジョニーは既に彦摩呂の正体を見破っていた。
彦摩呂こそが実は……

188 :178:2015/06/23(火) 09:17:54.57
「誕生日おめでとう!」
そう、彦摩呂が持っていたのは、ケーキだった。
ケーキにはろうそくが刺さっている。

彦摩呂が二人に見えたのは、彼らなりのサプライズだった。
ジョニーは感激していた。

子供たち粋な計らいはもちろん、子供たちが暦を正確に読み取る力をつけていたことにも。

ジョニーは、一つ決心をした。

189 :179:2015/06/23(火) 13:41:38.20
「その魔女とやらを探してみよう。」

みんなに盛大に祝われたその夜、ジョニーは人知れず準備をすると、ひっそりと旅立った。

魔女・・・そんなものが本当にいるのか?
半信半疑ながらもジョニーは歩き続けた。

もう3年過ごしたこの島だが、存外広かった。
ジョニーたちが過ごしていた平野部の奥には森、その先には小高い山がそびえたっていた。

ジョニーは、1週間ほど山の中を探索し続けた。
そして結論を出した。「魔女はこの部屋にはもう、いない」と。

190 :180:2015/06/25(木) 09:38:48.97
・・・部屋?

今、俺は「部屋」と言ったのか。

ジョニーは自分の言葉に困惑した。
いや、部屋じゃない。ここは・・・ここは絶海の孤島のジャングルの中なんだ。
魔女がいるかもしれない、森の中。

そうだ。そうのはずなんだ。

ぐるぐると思考が回っていく。

こんなことを考えている場合じゃない。
俺は・・・俺は子供たちのために早く戻らなきゃ。。

子供?子供だって?
ジョニーの思考は立ち止まる。

そもそも俺も子供じゃないのか。
島に来てから数年とはいえ、まだ10歳そこそこのはずだ。

久保塾に・・・久保塾に帰らなきゃ。
帰らなきゃ。

かえらなきゃ・・・
くぼじゅくに。。

「自分の居場所に帰る。・・・大阪じゃ・・・じょう・・しき・・・や・・・」

ごうごうと音を立てて混ざり合う意識。
その中に、ジョニーの自我は沈んでいった。

191 :181:2015/06/26(金) 18:48:25.64
僕が覚えている記憶はここまでだ。
記憶といっても何年前のものかわからない。
何十年も前のことかも知れない。

なぜならこれは僕の前世の記憶だからだ。

前世の記憶など覚えていない人がほとんどだろう。
だが、僕の前世は、いや僕は強く大きな感情を残して消えていった。
だから今の僕もこんなにはっきりと覚えているのだ。

この記憶を思い返すたびに何かしなくてはと思っていた。

僕はついにあの場所にきた。
そろばん教室、久保塾があった場所だ。

192 :182:2015/07/03(金) 14:14:01.44
久保塾はなかった。
その代わりにこぎれいな家が建っていた。

僕はがっくりと肩を落としてため息をついた。
遅かったか。

道路を挟んだ向かい側にちょうどコンビニがあるので、
うなだれた僕はそこでコーヒーでも買ってたばこを吸うことにした。
一度状況と気持ちを整理したかったからだ。

コンビニをうろうろしたがいつも飲んでいる缶コーヒーが品切れなので、
しょうがなく缶ビールを飲むことにした。
僕は気に入ったものしか食べないし飲まないし使わない。
コーヒーがないならビールを飲めばいいという思考は至って普通だ。

スタンド灰皿の前にちょうどいい高さの車が停まっていたので、
そのボンネットに腰かけて缶ビールを一気に飲み干した。
たばこに火をつけ、袋から二本目の缶ビールを取り出した。

僕はビールは好きだが酒に弱いので、眠くなってきた。
腰かけていたボンネットをよじ登り、車の上に寝転がった。
暖かくていい日だと思いながら、少しだけ寝た。

193 :183:2015/07/08(水) 11:24:28.45
「なにしてんねんっ!!」

なんだか騒がしい声が聞こえて僕は目覚めた。
時計を見ると全然時間は経っていないが、とてもすっきりした気分だ。やはり少しの時間でも寝ることは大切なんだな、といつも思う。

「なにしてんねんて!!」

下を見やると男がいた。歳は僕と同じくらいか。
顔を真っ赤にしながら今にも僕に殴り掛かりそうな勢いだ。ここは大阪だから、たこ焼きに乗った紅ショウガみたいな顔色とでも言えばいいのか。
もっとうまい言い方がありそうだが、こちらは寝起きなので頭が働かない。とにかく彼はなかなかのファイターとみた。

「君、強そうだね。歳は22ぐらいかい?どうだい、空手で勝負つけるかい?」

僕は空手をやったことがないし喧嘩もしたことはないが、ファイターを前にしての礼儀ぐらいは弁えている。

「いや、なにゆうてんねん。降りろや。はよ!」

どうやら彼はベストコンディションではないらしい。
こちらも寝起きなのですぐさまファイトにならなくてよかった。君とはベストコンディションでやりあいたいからね。

フロントガラスを颯爽と滑り降りた。
ポケットから飛び出たキーチェーンが窓をこすって嫌な音を立てた気がしたが、僕には関係のないことだ。

着地するや否や僕は名もなきファイターに殴られた。
着地体制という僕が一番油断する瞬間を狙っていたのか。なんて卑怯な奴だ。
許せない。スポーツマンシップを忘れたらすべてが暴力になる。
しかしいいパンチだ、僕の目に狂いはなかった。

そんなことを思いながら僕はまた眠りについた。眠たかったわけではない。
意識が飛んだってやつだ。

194 :184:2015/07/08(水) 15:40:08.30
僕は再び目覚めた。頭が痛い。さっきの卑劣極まりないファイターにやられた痛みがあごと頭に残っている。
次あったら指さしてこいつは卑怯者だぞー!気を付けろー!と大声で叫んでやろう。公衆の面前でだ。あの野郎どんな顔をするだろうか。
今度はたこ焼きにのせる青のりぐらい青ざめてしまうのではないか。うまい例えが思いつかないときはだいたいたこ焼きでいけることを覚えた。
だが困ったことにさっきの奴の顔が思い出せない。これじゃ奴を辱められないではないか。

「なあ、あんた。さっき俺のこと殴った奴の顔知ってるか?」

とりあえず隣で運転している奴に聞いてみた。どうやら僕は助手席に座っているみたいだが、覚えていないことは思い出せない。

「おう起きたか。自分、なんやおかしなやつやけどボスが気に入りそうや」

運転している奴を確認した僕はすぐさま窓を開けて大声で叫んだ。

「卑怯者だぞー!気を付けろー!こいつはやばいぞー!とんだ卑怯者だー!」

「うっさいわボケ!!」

といって窓を閉められてしまった。言いたいことは言ったので満足だ。僕の叫びを聞いた大阪府民に幸あれ。

195 :185:2015/07/09(木) 14:39:47.81
「新世界、行ったことあるか?そこで待ち合わせしてんねん。」

なにを言っちゃってるんだこいつは。新世界?恥ずかしくないのかこいつ。行ったことねえよ。
連れていけるもんなら連れてってみろ。興味はあるからな。間違えるなよ。

「なんや、なんもしゃべらんようになったな。びびっとるんか?安心せえ、ボスゆうてもやばいこととちゃうから。」

新世界。なにがあるんだろうか。コーラは売っているのだろうか。さっきビールじゃなくてコーラにすればよかったな。
いつも大切なときにコーラのことを忘れてしまう。コーラは僕のことをどう思っているのだろうか。新世界で逢えたら聞いてみたいな。

「降りろ。こっから歩くで。」

テレビはあるのだろうか新世界には。テレビがないとだめだ。なかったらつくろう。あんなに毎日見てたんだ。きっとつくれる。
そしたらいいともを流そう。毎日毎日タモリを流そう。

196 :186:2015/07/09(木) 19:56:23.23
ブラタモリもタモリ倶楽部もヨルタモリもMステも見ないと。タモリと鶴瓶もたまにやるからな、見ないとな。
世にも奇妙な物語も見ないと。

困ったなたくさんあるな。見きれるかな。
現世界なら全然余裕なんだけど、新世界となると勝手が分からないからな。

とにかくテレビをつくって見よう。あるといいなあ、そうすれば楽だなあ、ないだろうなあ。新世界だから。

テレビのほかには猫がいればいいや。いなかったらつくろう。折り紙とかで。折り紙なかったらどうしよう。

あるかあ、あるだろうな。俺が子供のころからあるもの。前世でもあった。大阪だろうが新世界だろうがメタマルフォーゼだろうが
なんだろうがあるだろう。だって折り紙だぜ。折れるんだぜ、紙なのに。信じられるか?嘘みたいだろ。。。

197 :187:2015/07/13(月) 11:55:43.42
思考の底の底へと沈んでいく僕にファイターは言った。

「そういえば名前聞いとらんかったな。ボスに紹介するから教えとてくれや。」

名前か。言ってなかったか。でも本名を教えるのは嫌だな。きっとこいつはネットで検索するタイプの人間だ。

「ジョニーとでも呼んでくれ。」

「えっ?ジョニーだって?いまジョニーって言ったのか?」

ファイターは動揺を隠せないようだった。なんだ一体?

「いや、言ってない。ステファニーって言ったんだ。」

ここら辺が僕のやさしさだ。相手の聞き間違いってことにしといてやる。

「いや、言うた!ステファニーなわけないしな!これは困ったもんやな。。。」

198 :188:2015/07/15(水) 10:00:03.10
僕がジョニーで何が困るのか。ステファニーなら困らないのか。新世界ではジョニーはまずいのか。

「まあ、ええわ。ジョニーな。俺はギンジや、よろしくな。」

こいつにも名前があったのか。
「ああ、よろしくなギンジ。わからないことがあったらなんでも聞いてくれ。最初だからって気張るなよ。気楽にな。」

「なにいうてんねん。お前に教わることなんかないわ。ほら、ついたで。新世界に。」

そこは大阪だった。まぎれもなく日本の大阪だ。桃源郷、シャングリラ、パラレルワールド、きゃりーぱみゅぱみゅ・・・
そんな言葉たちが頭を駆け巡ったがそうではないらしい。

199 :189:2015/07/27(月) 13:17:21.88
「新世界ってここ、大阪かい?また君は僕を騙したのかい?
串カツという文字しか並んでいないじゃないか!タモリはどうした!!」

「は?タモリ?タモリは新世界におらんやろ。アルタやろ。」

ふざけたやつだ。タモリがアルタになんかにいるものか。ローカル鉄道沿線をぶらぶらしているに決まってるだろ。
とりあえず、ここが大阪の中の新世界という場所なのだと理解した。僕は頭の回転が地球の自転並みに早いことで有名だ。
もはや公転レベルの早さなのではないかと巷で噂された時期にはその頭脳を欲しがるNASAから逃れるために、
毎日猫カフェに身を隠してブルブルと震え、猫とともにゴロゴロと喉を鳴らしたものだ。

200 :190:2015/07/27(月) 14:58:41.87
ギンジに連れられ、僕はあるビルの一室に入った。
こぎれいなオフィスだ。と、そこにある人物がいた。僕は目を疑った。

「あ、あなたは、、、タモリ?」

201 :191:2015/07/27(月) 18:01:19.99
目の前にいた人物。ジェルでなでつけられた金髪、浅黒く日焼けした肌、柄物のシャツ、短パン、サンダル。
そしてサングラス。タモリだ。屋内でサングラスをしているのはタモリぐらいしかいない。プライベートカジュアルタモリだ。

タモリはゆっくりと口を開いた。
「君か、ギンジが会わせたいと連絡してきた人物は。なかなか変な奴みたいだな。よろしくな。」

そう言って僕に手を差し伸べてきた。タモリのほうから握手をしてくれるだなんて。とてもいい人だ。

「よろしくお願いします。あの、サインもいいですか?この靴の裏にジョニーさんへって書いてください。ちゃんとサインが消えるまで履きつぶしますから。」

僕はがっちりと握手を交わした。タモリの手はマメができていた。逆上がりの練習を連日連夜している証拠だろう。週一で練習している僕とは格が違う。
まさかもう逆上がりができるのだろうか。できるのだとしたら大変な脅威だ。NASAに知られてはいけない。

このように格の違いをファーストコンタクトでわからせてくるあたりは、さすが芸能界の重鎮といったところだなと僕は感心しながら、
靴の裏にサインをするつもりは毛頭ないといった態度のタモリを羨望の眼差しでみつめていた。

202 :192:2015/07/28(火) 18:26:49.36
「なにがサインじゃアホ!あ、ボス、こいつがさっき言ってたやつです。」

ギンジはタモリのことをボスと呼んでいる。ボスタモリ。。。新しい番組ができそうだ。
毎週部下が代わるがわるボスタモリ(以下、BT)のもとにやってきてあるチャレンジをしたいと相談をするんだ。
それを聞いたBTは現場に出かけて部下がやりたいことの応援やアドバイスをする。
部下の達成具合によって、テレカ、ポケベル、PHS、携帯、スマホの中から今後の連絡手段としてひとつ渡す。
BTが今後もそいつと関わりたいかどうかのジャッジだ。。。

やばいな、テレカほしいな。番組がくれるやつなんだからきっとあれだ、えーとなんだっけ、こういうとき、あ、そうだレアだ。レア。売りたいなあ。早く貰ってヤフオクに出したいなあ。

「・・・おい!自己紹介せえよ。」

ギンジが怒っている。負けてはいけない。ネゴシエーターとしての血が騒ぐ。ここはしょっぱなから強気に出るべきだな。

「こちらが名乗る前に足りないものがあるんじゃないか?貴様らの持ってるテレカを見せな。話はそれからだ。」

203 :193:2015/07/31(金) 20:45:41.05
ボスタモリことボスは薄気味悪く辛気くさい息もくさそうな笑顔を見せながら財布からなにかを取り出した。

僕は恐る恐るそれを受け取った。・・テレカだ。インリン・オブ・ジョイトイのテレカだ。
手の中のインリンはこちらを艶めかしく見つめている。今にもころっと表情を変えて「インリン・オブ・ジョイトイだよっ!」と言い出しそうだ。
悪寒がして脚がガクガクと震えてきた。なぜこんなものを!プレミアついてるんじゃないかこれ・・・。

僕は静かにそれをボスに返した。

「君のテレカも見せてごらんよ。」

ボスは誰にも求められていないとびっきりの笑顔を振りまきながら挑発的に僕に言ってきた。

勝てはしないかもしれない。しかし、互角に渡り合える自身はある。僕はテレカを取り出した。
コンビニで買える普通のテレカの上に、わくわくさんこと久保田雅人の写真を貼り付けたものだ。

ボスは目を見開いた。サングラスをしているのでよくわからないが、そう見えた。

204 :194:2015/08/03(月) 17:23:42.40
「ところで、君に頼みごとがあるのだが、聞いてくれるか?」

ボスはテレカの話をやめてさっさと本題に移った。頼みごとね。初対面の人へのものの頼み方がそれね。

「いいでしょう。なにしますか?あべのハルカスをレンガ調にでも変えてきましょうか?」

「いや、それはまた今度だ。今日はビリケンさんだ。ビリケンさんをここに連れて来なさい。」

ビリケンさん?ロック歌手か?お金で解決できるやつか?

「ビリケンさんは通天閣にいる。連れて来なさい。」

ギンジは困ったなあと言って頭を抱えている。どうやら大変なことらしい。

「ボスも手伝ってくれるんでしょうか?」

ギンジの問いにボスは首を振った。ひどく残念そうな顔だ。

「私はこの部屋の飾りつけをしなくてはいけない。ビリケンさんをお招きするためにいろいろとやることがある。」

205 :194:2015/08/06(木) 20:11:52.89
深夜2時。草木どころかビリケンさんも眠る丑三つ時。アメリカは午前中かな。昨日の。
ヒラリーなにしてるかなあ。ヒラリーはブランチでもしてるのかなあ。ああ、ヒラリー。こちらは通天閣なうだよ。聞こえますか?通天閣なう、繰り返す、通天閣なう。

ヒラリーから返事がないのであきらめた。ギンジはとても眠そうだ。もはや寝てるんじゃないか?ギンジ聞こえますか?通天閣なう。通天閣なう。

「あ?なんかゆうたか?」

心の声が届いた。なんてやつだギンジ。

「合格だ。通天閣なう!通天閣なう!聞こえましたね!通天閣なう!!」

「やめろ!!!しずかにせえよ、あほ」

206 :195:2015/08/07(金) 18:45:47.12
ここでビリケンさんの説明をしておこう。知らない人もいるだろうからね。
僕が考えたビリケンさんの説明だから間違いはない。別に間違ってはいない。間違っていたとしても問題がない。

名前:ビリー・ケンジ
職業:新世界の神=夜神月

ビリケンさんのこれまで・・・

ビリケンさん「僕は新世界の神になる!!!」





なれた!


こんな感じだろう。ビリケンさん、イケメンかなあ。彼女いるのかなあ。起きてるかなあ。寝てるといいなあ。

207 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2015/08/09(日) 20:48:47.57
と、そこまで書き終えたペニス一郎は静かにペンを置き、天を仰いだ。

208 :196:2015/08/11(火) 10:11:08.28
と、そのとき。天から空が落ちてきた。本当に落ちてきた。
やばいやばいと思っていたが次の瞬間には水中にいた。紙はぐにゃぐにゃになり猫が鳴いていた。

はっとして起きた。
夢か現か・・・僕は一郎なのか。。。。
いや、ジョニーだ!!アイム、ジョニー!!

僕はペンを置かない。ペンは立てるものだ!よって一郎ではない。あぶなかったぜ。ヘヘっ。

209 :197:2015/08/11(火) 12:07:59.59
へっへっへ。あ〜ねむてえねむてえ。ふらふらしてきたぜ。チョロQ!チョロQ!
ギンジ!ヘイ、ギンジ!ヴァンガードファイトしようぜ!!

210 :198:2015/08/21(金) 11:14:10.39
ビリケンさんは通天閣のてっぺんに立っていた。いつもは足を伸ばして座っている格好だが、もはや立っていた。どうやら夜行性のようだ。
高いところにいるな。塔の高さは100Mだとギンジが説明してくれた。100Mも上から見下ろしてくるビリケンさんはとても不気味だった。
顔はよく見えないが、きっと笑ってるような怒ってるような急な腹痛に襲われたような表情をしているはずだ。

211 :199:2015/09/11(金) 19:57:26.88
言い換えるならば、欲望と当惑との間を痙攣する心境を地上100mの頂に立つ彼に投影したのではなかったか?

ジョニーの目の前を見知らぬ子供達が駆け抜ける。

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